ひねもすさんから、HP開設記念にいただきました♪
 7月7日七夕にちなんだお話です。ロマンのかけらもないしぎりあは、「7月7日、まあフィーバーだわv」と考えていただけ・・・七夕なんて考えもしませんでした。
 ひねもすさん、HPにロマンを添えて下さってありがとう!



【織姫と彦星】
                        ひねもすさん


「カイル、七夕のお話をしてあげるよ」
 覆い被さるカイルの顔を見上げながら、甘い声でユーリは囁いた。
「七夕?」
 ユーリの耳もとに唇を這わせながら、カイルは問い直した。
「天に輝くお星さまの話だよ。」

 ユーリは七夕の話を始めた。
「織姫と彦星は恋人同士なの。だけど、引き離されて一年に一度しか会えなくなっちゃうんだよ。」
「なんで引き離されたんだ?」
「二人でいた時、いちゃついてて、仕事を全然しなかったから、周りの人が怒ったの。
 それで、天の川って言う大きな星の川を挟んで二人は離れ離れにされるの。
一年間、ちゃんと仕事をしていたら、一日だけ星の川を渡って会えるし、サボっていたら雨が降って会えなくなるんだって。」
「ふ〜ん。周りが怒るほど、いちゃついて仕事をしなくなるなんて困った恋人同士だな。」
「そうだね。」
「だが、星の川を渡るのはいいな。少し気分を変えて、星の川を見て過ごそう。
 大丈夫、今は火の季節だから寒くなんてないよ。それに、すぐ熱くなる。」
「もう・・ばか・・・・・・・/////。今年は織姫と彦星は会えるかな・・・。」
 カイルとユーリは星空のテラスに場所を変えた。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * 


 太陽が天高く上る頃、開かずの扉と化した皇帝の寝所前では側近達がイライラしていた。
「まだ御寝所から出てこないのか?」
「はい、声をかける訳にもいかず・・・」
「決裁の書類がたまっているんだぞ!」
「私に言われても・・・・」
「新婚じゃないんだ!三日もこもってどうされるんだ。」
「どうとおっしゃいましても・・・。それは・・・」
「陛下とユーリ様には少し離れていただかなくては。」
「そんなことができますか?」
「ヒッタイトが滅びる前に、陛下がなんとおっしゃっても、自重していただく!」
 側近達全員が頷いた。


 自分達が織姫と彦星になりそうなことを知らないのん気な皇帝夫妻は、おこもり三日目突入していた。

              (おしまい)


                        
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送