解禁記念日

                                    by yukiさん

 とうとう記念すべきこの日がやってきた!
 ユーリが心身共に私のものになったのだ!
 思えば長い道のりだった。苦節2年、ユーリを日本に還すことを前提とし我慢に我慢を重ねてきた。
 ユーリとはしっかり相思相愛の関係にあることはわかってはいたが、一度触れ合えば離せなくなるのはわかりきっていたから耐え忍んできたのだ。(一度耐え切れなくなったこともあるが…)

「ん…。カイル…、起きてたの?」
 ああ、起きていたよ。お前の寝顔を眺めていたのだから。
「まだ、だるいのだろう?ゆっくりお休み」
 にっこりと微笑みながら言って抱き寄せて額にキスをした。
 ユーリから寝息が漏れ始めた。
 ユーリの肌触りは最高だ。やわらかく、しっとりスベスベで手に吸い付くようだ。こんな肌をした女がいるとは思っていなかった。
 あまりに気持ちいいので頬擦りして、背中を撫でてみる。
「ん…、んん?…」
 ついつい撫で回してしまうのだが、あまりやりすぎると寝ているとはいえ抗議されてしまう。
 そこでふと思いつくのは、おそらくこのユーリの肌を知っているのは私だけでは無いということだ。
 少なくとも3人は知っている可能性がある。
 ザナンザは薔薇色の水を飲まされて操られていたとはいえ、ユーリを連れて6日間も逃走した。おまけにユーリの身体の至る所にキスマークがつけられていた。大変許し難い!
 次に黒太子。よりによってユーリを自分の後宮に納めるというなんとも腹立たしいことをしてくれた。
 ユーリの反応から察するに手は出されていないようだったが、再会した時の服は急ごしらえのものだった。疑惑は残る。
 そして、もっとも許せないのはあの男。ラムセスだ。2度もユーリを連れ去ろうとし、一度目など私がもう少し遅かったらどうなっていたことか。ユーリを助けに駆けつけた時、あの男はユーリを組み敷いていたのだ!今思い出しても理性が飛びそうになる!
 しかし!しかしだ!!ユーリは今この腕の中で寝息を立てている。
 それにユーリは私以外の男の肌を知らないということは抱いてみればハッキリ分かる。
 きっと初めてだったのだ!
 私もハットゥサきってのプレイボーイと鳴らした男、それくらいのことは判る。
 ああ、これで禁欲生活からも開放される。皇帝でありながら禁欲など私くらいのものだったろう。
(別に禁欲したかったわけではないが…)
 とりあえず、今は急ぎ片付けなければならない政務もないことだし、しばらくは愛欲生活に浸ろう。
 キスはオトナの方も教えてきたが、まだまだ教えなければならないことはある。
 とりあえず、ユーリが目を覚ましたらキスをしてレッスンを開始しよう。

                                END

      

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